「本当の大人」になるための心理学

引きこもりおばさんのひとり言です。

集英社新書 諸富祥彦著 「本当の大人」になるための心理学を読んだ。読むうちにより、内容が深くなり、読み手の人格を高みに引き上げてくれるような感覚がした。読み直したいが、図書館に返さなくてはならない。

ABCDE理論という論理療法が紹介されていた。「実際に起こった出来事」Actualがあって、それによって「感情」Consequenceという結果がもたらされる。例えば、A「周りから無視された」ゆえにC「落ち込んでる」と思っているが、論理療法では、人が落ち込む真の原因は、Belief(ビリーフ、信条、事実の受け止め方)によって感情が作られると考える。
「人から嫌われている人間は価値の劣った人」「分かってもらえない人は価値の低い存在だ」というビリーフがある。このように人を不幸にするビリーフを「イラショナルビリーフ」と言います。なぜイラショナルなのか、
事実でなく、合理的でないから。
論理療法では、これを論ぱくD isputeする。自分を不自由にしているイラショナルビリーフを見つけそれを粉砕する。その結果、その効果エフェクトEffectして、適切で健康で幸福な感情が生まれる。

私は、母の強い支配下で子供時代をおくった。母は私が出かけるのを良しとしなかったのに、「あんたは友達と遊べない」と罵った。「友達と仲良くできない子は価値がない」というイラナショナルビリーフがあったのだろう、私の傷は深かった。いまだに、友達がいないことへの不安は大きい。

友達がいてもいなくても、その人の価値には関係ないと論ぱくしてみたら、夏の空に心が広がっていった。